SMW壁に限らず、山留め壁でも入隅部分のコーナーに働く土圧状況を理解しましょう。
入隅・・・
地山が外向きのコーナー部分で土圧がコーナー部を押し広げる方向に働くので、クラック発生SMW壁の変形により漏水が発生しやすくなる。又山留め壁の場合は腹起し材の滑りや開きが発生しやすい。

出隅・・・
地山が内向きのコーナー部分で通常の山留め壁の考えでかまわないが、入隅と出隅の間隔が狭い場所では、土圧が入隅方向にも働くため、腹起し材も連結を確実に行う。
※ 山留め壁の腹起し等でも腹起しと腹起しを確実に固定する。又、出隅部分でも腹起しのズレ止めを設置したり注意が必要である。

例えば、30mmの木矢板を2枚重ねて使えば、60mmの厚みの木矢板と同等になるのでしょうか?
現場でよくある質問なので考えてみましょう。
木矢板の断面係数を算出します。
・厚み60mmの木矢板の場合
断面係数=b×h2/6=(100cm×(6cm)²)/6=600cm³ 600cm3

・厚み30mmの木矢板2枚重ねの場合
断面係数=(b×h2/6)×2枚=(100cm×(6cm)²/6)/2=300cm³ 300cm3

よって、30mmの木矢板を2枚重ねても木矢板の断面係数は1/2となるので、60mmと同等にするには、4枚重ねにする必要があります。
実際に計算するときは横矢板材の種類等も選択する必要があります。 サンプル計算式を参考に理解してください。
【計算条件】
親杭の種類 H350
杭ピッチ 1.5m
横矢板材料 べいまつ
許容曲げ応力度 σa= 13.5 N/mm²
許容せん断応力度 τa= 1.1 N/mm²
掘削深さ 1層目 2.0m
2層目 3.0m
最大土圧 1層目 11.50 kN/m
2層目 15.55 kN/m

検討結果

よって採用板圧は、t=30mm 及び t=35mm となる。
このように、横矢板を木材でしようしたり、敷き鉄板(t=22mm)や軽量矢板、鋼矢板等を使用する場合も断面計算用土圧の最大値を荷重とし、親杭のフランジ間隔をスパンとする単純梁として算出します。
]]>(1)自立式山留め壁の場合
1)掘削深さが3m以上の 親杭横矢板壁の場合 ・・・ 最小値入=3.0m
2)掘削深さが3m以上の 鋼矢板壁の場合 ・・・・・ 最小値入=3.0m
3)掘削深さが3m以上の SMW壁の場合 ・・・・・ 最小値入=3.0m
※ 3m以上の自立式の山留め壁は種類に関係なく、最小値入は3.0m以上となります。
4)掘削深さが3m未満の 親杭横矢板壁の場合 ・・・ 最小値入=掘削深さと同等
5)掘削深さが3m未満の 鋼矢板壁の場合 ・・・・・ 最小値入=掘削深さと同等
6)掘削深さが3m未満の 鋼矢板壁の場合 ・・・・・ 最小値入=掘削深さと同等
※ 3m未満の自立式の山留め壁は種類に関係なく、最小値入は掘削深さと同等になる。
(2)支保工のある山留め壁の場合
1)掘削深さが3m以上の 親杭横矢板壁の場合 ・・・・ 最小値入=1.5m
2)掘削深さが3m以上の 鋼矢板壁の場合 ・・・・・・ 最小値入=3.0m
3)掘削深さが3m以上の SMW壁の場合 ・・・・・・ 最小値入=3.0m
4)掘削深さが3m未満の 親杭横矢板壁の場合 ・・・・ 最小値入=掘削深さの1/2
5)掘削深さが3m未満の 鋼矢板壁の場合 ・・・・・・ 最小値入=掘削深さの1/2
6)掘削深さが3m未満の SMW壁の場合 ・・・・・・ 最小値入=掘削深さの1/2
※3m未満の支保工のある山留め壁は種類に関係なく、最小値入は掘削深さの1/2になる。
《参考》
参考ですが
土木基準における自立式土留壁の適用範囲は、
・軟弱地盤の場合 ⇒ 掘削深さが3.0mまで
・良質地盤の場合 ⇒ 掘削深さが4.0mまで、としています。
建築基準の場合は土留壁の種類・掘削深さに関わらず最小値入の規定はありません。
しかし、考え方は一緒ととらえた方が良いと思います。
支持杭などのH形鋼の現場溶接継ぎ杭を行う際の「開先加工」が意外と知らない場合があります。発注図面で注記されていない場合もよくあります。特に仮設杭として位置付けているのに多く見られます。


tf:フランジ圧さ(mm)
tw:ウエブ 圧さ(m)




本設杭等で使用する際は、図のようにH鋼材のr部分や、鋼矢板のセクション部分などは形状が複雑で開先加工ができない為、溶接検査もできなのが現状です。現場での開先溶接試験は非破壊試験が多いと思いますが、引張や曲げ試験を行うときは複数のテストピースを溶接後に試験センターに依頼するため本工事着手前30日~45日程時間を要することに注意して下さい。
鋼矢板の現場溶接等も意外と詳細図が無い場合があります。


・鋼矢板 FSP-Ⅳ型 現場溶接継手

現場で使用するH鋼材や鋼矢板材の現場溶接接手は、溶接工員の技量や現場の溶接条件によって品質のバラツキが出るため管理が難しくなります。溶接計画をする際に、溶接工員の資格、実務経験、使用する溶接機械、溶接棒又はワイヤー、溶接環境等の計画を確実に行いましょう。
その他、鋼矢板の場合は止水目的で使用すため溶接接手が基本となりますが、H鋼杭のボルト継手はボルト規定のトルク管理で管理するので品質が保ちやすく管理がしやすい特徴があります。
又、応力の伝達目的で「溶接接手」と「ボルト接手」を併用してはいけない事になっていますので気をつけましょう。
計算書の事例 H350現場溶接継ぎ計算書のサンプルページ

溶接詳細図において基本の溶接記号は理解しておきましょう。
①すみ肉溶接の記号、②両側すみ肉溶接、③レ形開先溶接、④レ形溶接+すみ肉溶接の組合せ溶接 ⑤その他の組合せ溶接 について説明します。
・「8」とは溶接脚長を表す数字である
・旗印は「現場溶接」を意味する

・「現場での両すみ肉溶接」で「脚長8mm」を意味する
・「脚長10mmと8㎜」を意味する

・レ形開先有の現場溶接記号

・レ形溶接とすみ肉溶接の記号
・レ形とすみ肉の現場全周溶接の記号

・両側部分溶け込み溶接の記号

・両側完全溶け込み溶接の記号

・部分溶け込みとすみ肉溶接の記号

2016年7月~2017年6月迄 (平成29年度)
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